使い切りサイズ、食べ切りサイズが多くなり、
食品の容器包装のサイズが小さくなっています。
次の2枚の写真をご覧ください。
大手小売業者のPB(プライベートブランド)である
トップバリュとスタイルワンの
食べ切りサイズのパウチ入りチルド総菜(ポテトサラダ)の
表面(おもてめん)です。
トップバリュのポテサラダです。
商品名「ポテトサラダ」の文字サイズ、
目立つ大きな文字サイズの表示が多い中、
エネルギー、保存方法などのそれと同じサイズで、
控えめです。
エネルギー、(ナトリウムではなく)食塩相当量、
保存方法、内容量、アレルギー物質、賞味期限といった
消費者が知りたい情報が表面(おもてめん)に載っています。
スタイルワンのポテトサラダです。
トップバリュとは違い、
表面(おもてめん)に価格が載っていますが、
情報掲載量はトップバリュよりも少ないです。
続いて、
次の写真をご覧ください。
トップバリュのてりやきソースハンバーグです。
先に表面(おもてめん)です。
ポテトサラダ同様、
消費者の知りたい情報が載っています。
続いて、
裏面(一部を抜粋)です。
限られたスペースに
消費者が知りたい情報がビッシリ載っています。
載っている情報量が多いので当然、
文字サイズが小さくなっています。
読みづらい、
いや読みたくないですね。
特に、
わたしの様な加齢者にとって赤色文字は
ぼやけてよく見えません。
さて、
限られたスペースしかない容器包装に
多くの情報を載せること(表示)は、
限界があると思います。
食品表示を行う事業者にとって、
より重要な情報をより確実に
消費者に伝えることができるようにすることが
重要だと思います。
4月16日(火曜日)に
岐阜県産業技術センターで開催された「研究成果発表会・講演会」において、
「食品表示一元化検討会」の座長を務めた
宮城県産業技術総合センターの池戸重信さんが
「新たな食品表示制度の動向について」と題した講演を行いました。
この講演の中で池戸さんは、
「表示義務として行政が積極的に介入すべきなのは特に安全性確保に関する情報であり、情報の重要性に違いがあることを前提とした制度設計が必要だ」
と強調されました。
より多くの情報を載せて欲しいと望む消費者が多いかもしれませんが、
多くの情報を載せることで文字サイズが小さくなり、
読みづらい、読みたくないと思う消費者が増えるようでは、
表示の意味がないと思います。
【参考】 4月5日に閣議決定された「食品表示法案」(内閣提出法律案、略して閣法)は、衆議院本会議において5月31日に全会一致で可決されました。「食品表示法案」は現在、参議院の消費者問題に関する特別委員会において審議されています。第183回通常国会の会期は6月26日(水曜日)までと残り少なくなってきましたが、食品表示一元化のための「食品表示法案」は会期内に可決成立(公布)されると思われます。
【参考】 「食品表示法案」は、食品衛生法、JAS法および健康増進法の食品の表示に関する規定を統合して食品の表示に関する包括的かつ一元的な制度を創設することによって、消費者、事業者双方にとってわかりやすい表示を実現することが目的の一つです。